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人がせっかく心配して声までかけてやったのに素っ気ない奴だな。
「では俺はこれで。」
律儀にお辞儀までしたこいつはまた廊下を歩き出した。
その瞬間、俺は思ったんだ。
こいつを抱いたらどんな反応をするかってね。
「ねぇーねぇー!ちょっと待ってよぉー!!」
俺は思った事があったら直ぐに行動に移すタイプだから元来た道を戻って平凡顔を追った。
そんなに距離は離れていなかったため近くにいた平凡顔に声をかけた。
「ちょっとぉー。平凡顔の君ー!」
平凡顔という単語に反応したのかパッと俺がいるほうに振り向いた。
その顔は不機嫌そのもの…。
「なんですか?平凡顔のどこが悪いんですか?別に平凡顔でも良いじゃないですか。」
どうやら平凡顔のことを気にしているらしい。
その証拠に声がさっきよりも低くなってるし、目も鋭くなってる。
フン……。
ますます面白い。
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