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教室に着くと必ず扉を開ける前に一呼吸おく。
準備をしておかないと大変なめにあうからな。
ガラララ
「キャーッ!抱いて下さーい!!」
「スゴくかっこいいですー!」
いつもこれだ。
耳が痛い。
それほどの声なのだ。
「フフフッ」
ありがとうなんて言うのも面倒くさい。
ただ俺は笑うだけで良いんだ。
人の波を掻き分けて自分の席へと辿り着く。
たしか次の授業はたまちゃんの授業だったなー。
たまちゃんは俺のクラスの担任でお世辞にはかっこいいとは言えない。
可愛いだ。
「おーい、静かにしろよー。授業始められないだろーが…。杉浦ー。これなんとかしろ!」
「無理だよぉー。別に俺がやったんじゃないもんねぇー。たまちゃん頑張ってぇー。」
「相変わらずキモチワリィ喋り方しやがって…。席着けよー。早くしないとお前らの成績つけないからなー。」
さすがたまちゃん。
可愛いくせに口が悪いんだから。
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