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ルティエ:「というわけで、食事を持ってきましたわ」
アルマ:「ああ、うん。……そこに置いておいて」
ルティエ:「アルマはいつまで経っても、頼りないですわね~。リンゴばかり食べているからですのよ?」
アルマ:「……う、うんそうだね。リンゴが好きなんだよ。シャリシャリ感が、特にね。(隣にいる彼らに、気を使っているからなんて言えない…………)」
ルティエ:「そうそう! アルマに新しい首輪を作ってみましたの。似合うと思いますのよ? 付けてもよろしくて?」
アルマ:「――相変わらず手先だけは器用だね」
ルティエ:「……褒め言葉として受け取っておきますわ、〝一応〟」
アルマ:「(怒っちゃったかなぁ~。フォローしておくか)。蒼い首輪なんてカッコいいね! すごく気に入ったよ、ありがとう!」
ルティエ:「ふふ。喜んでもらえて何よりですわ」
アルマ:「(ご主人様はちょろいなぁ~)」
マーチ:「おいおい、お嬢。アルマばっかり構ってないで、そろそろこっちにも食事を出さねぇかっ! 腹が減って死にそうなんだよッ!? 何分待たせんだ、コルァ!?」
エイプリル:「それとも、今日の食事はそこに転がってる、蒼い首輪の仔犬ちゃんかしら? 草食動物だからって、肉を食べないわけじゃないのよ?」
アルマ:「(ブルブル)」
ルティエ:「分かりましたわ。ほら、小麦を持ってきてあげましたの。ちゃんと牛乳で育てましたのよ?」
マーチ:「オイオイ、お嬢よぉ~。今日は小麦の量がちっと少ねぇんじゃねぇのかっ!? 羊だからって舐めてっと、口の中羊毛だらけににして踏みつけてまうぞ、コルァ!?」
エイプリル:「羊だからって、小麦ばっかり食べてると思ったら大きな間違いよっ! 寿司だって、ケーキだって、フルーツパフェだって喰べるのよっ! 今日はポテトの気分なんだから、ポテトを持って来なさいッ!」
ルティエ:「……まったく、困った双子の羊ですわ。アルマのほうがよっぽど可愛げのあるというものです」
エイプリル&マーチ:「あんッ!?」
ルティエ:「言葉遣いぐらいどうにかなりませんの?」
マーチ:「暗いのこわ~い?」
エイプリル:「雨に濡れちゃったぁ。羊さん、私を暖めて~?」
ルティエ:「……さて、鉄の剣を研がなくては。いいえ、ダイヤの剣のほうがよろしいですわね? おふたかた?」
マーチ&エイプリル:「(ブルブル)」
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