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翌日
俺は目を覚ました。
漣はいない。
俺はシャワーを浴びて
身体を拭き
制服を着た。
鞄を持ち
外に出る…ん?
漣…と誰だあいつら…
漣が家の門の前で誰かに壁ドンされてる。
俺は音を消し近付き
壁越しに立った。
「お前ら調子乗り過ぎ。
なんなの?
うぜーんだけど。」
漣「ご、ごめんなさい」
「はぁ?
聞こえねぇよ。
土下座しろ土下座!」
…俺と蓮兄は、派手に動いたりしてるから
絡まれないけど
漣は、こんな風に俺達のせいで報復に
何度もあってたっけなぁ。
俺は門の外に出て
俯く漣の肩を抱いた。
「おはよう、みんな。
漣の友達?」
漣「!恋兄さん…」
俺が思い切り睨むと
三人は後ずさった。
「気持ちわりぃんだよ!お前らっ!!」
蓮「ほう。
三つ子だからか?」
「兄さん。」
漣「蓮兄様…」
蓮「同い年とはいえ
俺様の弟達に暴言とは
いい度胸だ。」
ひぃっと
蓮兄が現れた途端から怯えてた三人は尻餅をついた。
蓮「お前達は先に行ってろ。
俺様は忘れ物を取りに来たんだ。
こいつらを粛清してから行く。」
「はぁい。」
漣「あっ…恋兄さん…」
俺は漣の肩を抱いたまま歩き出した。
背後から
叫び声や衝突音が聞こえたけど無視してね。
「あいつら、誰?」
漣「!…えっ…えと…」
「いつから虐められてたの?」
漣「そ、それは…」
オドオドして
俯く漣。
「漣、怒ってないよ?
ただ、漣がいじめられてたのに
俺は気付きもしなかった。
それが悔しいんだ。」
漣「……」
「漣は、俺を…俺たちを頼ってくれなかったんだね。」
漣は目を見開き
俺を見た。
漣「ごっごめんなさい!
そんなつもりじゃ…ただ、迷惑をかけたくなくてっ!
その!」
「フハハ…慌てないの。
ゆっくり、聞かせて?」
落ちたな。
そう思って
もう逃げないから
肩を離した。
漣は俺の顔をチラチラ見てボソボソと話し始めた。
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