第1章

4/10
前へ
/93ページ
次へ
「…綾部の教室って、第三校舎じゃなかったっけ? どうして 第一校舎にいるの? もうすぐ始業ベルが鳴るよ?」 綾部「会長に…折り入って…相談したいことがありまして…」 「歩きながらしようよ。」 俺は歩き出した けど 綾部に袖を掴まれる。 綾部「…俺…好きになってはいけない人を 好きになったんです。」 「……恋愛か。 いいんじゃない? いけない恋も。」 綾部「!…同性なんです。」 あー…そ~ゆー系か。 「俺はいいと思うよ。 同性でも。 好きになっちゃったんだから、さ。」 そう 好きになったらね。 でも こいつ…ホモには見えないんだけどな。 綾部「…風紀委員長のことが…好きなんです。」 「蓮兄? へぇ。」 綾部「気持ち悪く、ないんですか?」 「うん。 別にいいんじゃない?」 綾部「…会長は、お願いしたら 抱いてくれるんですか?」 なぁるほどね。 「…君の相談は ここからが本番なんでしょ?」 綾部は俯いた。 綾部「…はい。」 「蓮兄は人間嫌いだから 告白しても叶うはず無い。 だからせめて 同じ顔の俺に抱いて欲しい。 ってところかな?」 綾部「……はい。 ん!!」 俺は綾部にキスをした。 後頭部を押さえ 離れないように。 口内を舐め回し 息を吸う。 綾部「せっ…ん…ぱいっ!」 声が漏れる。 そのまま壁に押し当て 腰を引き寄せた。 フフッ…気が早いな。 もう 勃起してる。 綾部の硬くなったアレが俺の太腿に当たる。 「ぅん。 気持ちいい?」 綾部「はぁっ…はぁ…」 綾部は赤面をして 俯く。 「身体だけの関係でいいなら 相手してもいいよ?」 愛情なんて 必要としない、恋の方が楽でしょ? 綾部「あの…俺がっ…間違ってました… ごめんなさい!!」 綾部は俺から逃げた。 「キスぐらいで。 純粋だな。」
/93ページ

最初のコメントを投稿しよう!

73人が本棚に入れています
本棚に追加