二度目の恋

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そして香と圭はお互いの手を絡み合いながら見つめ合った。 ー1年後ー ホストクラブの店を辞め圭と香は花屋を開店した。 『いらっしゃいませ』 香は店に入ってきたお客様を見て驚いた。 その人物は優也と美幸だった。 『久しぶりだな』 『そうだね』 『長沢に聞いて様子を見に来たんだ』 『ねぇ?花買ってよ』 美幸は優也にねだった。 『わかった、好きな花選んでこいよ』 『おすすめな花教えて』 美幸は香の腕を掴んで花を見に行った。 『優也君』 圭が優也に近づいた。 『長沢に聞いて来ました、それと2人に報告したいこともあって…美幸!』 優也は香と花を見ている美幸を呼んだ。 美幸は香の腕を掴み優也に近づいた。 『もっと早く2人に知らせたかったんですけどいろいろあって…そしたら長沢から2人の店を聞いて今日、来ました…圭さんと香を認めた日の夜、俺と美幸は結ばれました…それから1ヶ月後、結婚式は挙げませんでしたけど夫婦になりました』 優也と美幸は左手の薬指にはめている指輪を見せた。 『おめでとう優也君、美幸』 圭は喜んで祝福した。 『ありがとうございます』 その頃、香は20本の薔薇の花を束ねその花を持って優也と美幸に近づいた。 『優也、美幸さん、おめでとう』 香は美幸に薔薇の花束を差し出した。 『ありがとう』 美幸は薔薇の花束を受けとり涙を流した。 『美幸…泣くなよ』 優也は美幸の肩に触れた。 優也と美幸が帰って仕事を始めた圭は注文を受け花を束ねている香を見つめながら心の中で誓った、花屋の経営がうまくいき余裕ができたら君に指輪をプレゼンとするよと。 ー2年後ー 花屋の経営も順調にいき、圭は香に告白をする決心をした。 その日の夜、圭は注文していた指輪を取りに行き家に帰った。 ー圭と香の家ー 先に帰っていた香は食事を作り皿に盛るとテーブルに並べた。 それからしばらくして圭が帰ってきた。 そして圭と香は椅子に向き合って座った。 『食事をする前に渡したいものがあるんだ』 圭は箱を香に差し出した。 『何?』 箱を受けとり中を見た香は驚き圭を見た。 『結婚式はあげられないけど夫婦にはなれるだろ』 圭は椅子から立ち上がり香に近づくと指輪を香の左手の薬指にはめた。 『……』 『俺もはめてくれ』 圭は指輪を差し出し香にはめさせた。 香は自分の左手の薬指にはめている指輪を見て涙を流した。 『ありがとう』 『香、愛してる』 『俺も愛してる』
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