二度目の恋

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香は何度も優也を求めた。 優也も応えるように香を抱いた。 そして優也と香は寄り添いながら眠った。 しばらくして先に目を覚ましたのは優也だった。 優也は横で眠っている香を起こさないようにベットからおり浴室に向かった。 その時、テーブルの上に置いてある携帯が鳴った。 『誰だ』 携帯を開き電話に出た優也は相手に驚いた。 『久しぶりです、優也さん』 『長沢?久しぶりだな…どうしたんだ急に…それより俺の店の近くにホストクラブの店を開いたんだって』 『はい、知らせが遅れてすみません…今から会えませんか?2人だけで』 『それはいいけど、家じゃあ駄目なのか』 『香君に聞かれたくない話なんです、だから2人だけで』 『わかった、俺の店で良いか休みで誰もいないし』 『わかりました、1時間で行きます』 『わかった』 長沢と同時に電話を切った優也はシャワーを浴び普段着に着替えると出掛けていった。 ー優也の店ホストクラブー 優也は長沢が来るまでお酒のチェックをし始めた。 『足りないかもな、明日、開店前に補給しとくか』 チェックをしていたその時、ドアが開き長沢が入ってきた。 優也は振り返りソファーに座るよう長沢に指示した。 そして長沢と優也は向かい合ってソファーに座った。 『話って何だ』 『仕事中の合間に来ました…ホストたちが香君のことを話しているのを聞いて』 『香?』 『この男を知っていますか?』 長沢は相沢圭の写真を見せた。 優也は写真を見て驚いた。 『相沢先輩…香の心を傷つけた先輩だ…昼間偶然あったよ』 『相沢がホストたちに話している内容が気になって…香君に何かするんじゃないかと心配で…気を付けてください』 『ありがとう、仕事中なのに』 『いえ…それじゃあ…』 頭を下げると店を出ていった。 笑顔で長沢を見送っていたが優也の心は嫌な予感で一杯だった。 優也が出掛けて5分後に目を覚ました香は浴室に行きシャワーを浴びると普段着に着替え浴室を出た。 『どこに行ったんだ優也の奴』 香はソファーに座って携帯をいじり始めた。 『ただいま…』 玄関の方から優也の声が聞こえ、携帯をいじっていた手を止めると香はソファーから立ち上がった。 『香!』 『どこに行ってたんだ』 『長沢と会ってたんだ、あいつもホストクラブを経営したって言うから教えてたんだ』 『長沢さんが、凄いな』 『お腹空いたなぁ』 『そうだね、昼ごはん食べなかったし今から作るね』 香はキッチンに向かった。 優也は食事を作っている香の姿を見つめながら
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