二度目の恋

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相沢先輩のことを思っていた。 それから30分後、食事が出来上がり皿に盛られるとテーブルに運ばれた。 『出来たよ』 『あぁ…美味しそうだ』 椅子に座ると香も椅子に座った。 『優也が好きなベーコンの炒飯にハンバーグに野菜炒め…美味しいかどうかわからないけど』 『いただきます』 優也はハンバーグを一口食べた。 『どう?』 『美味しいよ』 『よかった』 美味しそうに食事をする優也の顔を見て香は嬉しくなり食事を始めた。 ー長沢の店、ホストクラブー 長沢は女性のお客様の相手をしている相沢の姿を見つめていた。 そして閉店の12時、長沢は帰ろうとしている相沢の足を止めた。 『何ですか』 『1つ聞いて良いか』 長沢は知り合いかどうか香のことを聞いてみた。 『知ってますよ、中学の時の後輩で俺に好きだと言った奴です』 『他のホストたちに話していたこと本当にするきか』 『話していたって…あぁ…乱暴するって話ですか…内緒です』 笑みを浮かべると相沢は店を出ていった。 この時、長沢は予感した相沢は香に何かすると。 次の日、長沢の予感は当たった。 ー優也の店、ホストクラブー 今日もたくさんの女性のお客様で賑わっていた。 そのお陰で管理の仕事をしている香は忙しく働いた。 その時、ホストが近づいてきた。 『香さん、香さんの知り合いだって人が来てるんですけど』 『わかった』 香はソファーに座っている人物に近づき顔を見た、そして驚いた。 『先輩…』 『君は男の客でも相手をしてくれるよな』 相沢は香の腕を掴み引き寄せるととなりに座らせた。 『君を傷つける言葉を言ったこと後悔したんだ…あの時はすまなかったね』 『別にいいんです、気にしてませんから…失礼します』 立ち上がろうとした香は相沢に腕を掴まれ座らされた。 『中学の時も美しい顔をしてたけど、今も美しい顔をしてるね…好きになりそうだ』 相沢は香の耳元で囁いた。 相沢の手を払い立ち上がると香はその場を去った。 『俺の勝ちだな』 ソファーから立ち上がり相沢は店を出て仕事場に戻っていった。 管理室に逃げ込んだ香はドアにもたれ相沢に囁かれた言葉を思いだしドキドキしていた。
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