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『ありがとうございました』
香は圭に頭を下げ歩いていった。
圭は香に駆け寄り腕を掴み足を止めた。
『離してください…先輩…』
『俺の家に行こう』
『どうして俺があなたの家に行かなくちゃ行けないんですか』
『そうだよな、騙した人間の家になんか行くわけないよな…長沢さんに相談しよう』
『俺に構わないでください』
圭の手を払い香は歩いていった。
『君に告白されたとき本当は嬉しかった…あの時は認めたくなかったんだ男を好きってことを…大人になって美幸と出会い今まで付き合ってきた…』
圭は小声で言いながら振り返り歩いていく香の後ろ姿を見つめた。
そして圭は気持ちを伝えるべく香を追いかけていった。
『待ってくれ』
圭は香の腕を掴み足を止めた。
『何ですか』
『君に大事な話があるんだ、ぜひ聞いてほしい…俺の本当の気持ちだ』
『わかりました』
香は圭の家に行くことを決意した。
ー圭の家ー
『大事な話って何ですか』
『俺は認めたくなくて君を傷つけてしまった、美幸と出会い付き合っても君を忘れられなかった…君を恋人から奪いたかっただけどまた傷つけてしまった』
『何が言いたいんですか』
『ニ度も君に恋をし傷つけた許してもらえるとは思ってない、俺の本当の気持ちを知っててほしいんだ…今なら言える学生の頃、邪魔をしていた意地を捨てて君を好きだと』
『何を言って…』
『好きだ香』
圭は香を引き寄せ抱き締めた。
口では嫌がっていても名前を呼ばれ圭の気持ちを知って香はドキドキしていた。
『…先輩…』
『先輩はやめてくれ、圭って呼んでくれ』
圭は香の顔を見つめた。
『圭さん…』
『肌に触れたい、良いか』
圭は顔を見つめながら問いかけたそして香は黙って頷き圭のキスを受け入れた。
そして圭と香は寝室に行きベットで体を重ねた。
香と圭は寄り添っていた。
『ここで一緒に暮らさないか』
『嬉しいですけど…』
『そうだよね、ごめん』
圭は体を起こした。
『優也に圭さんのこと許してもらえるまではあなたと会いません』
『なかなか許してもらえないだろうな』
『許してもらえるまで頑張ります』
香は体を起こし圭に寄り添った。
『俺も優也君に許してもらえるよう頑張るよ』
圭は香の顎を掴み上に向かせると口づけをした。
次の日、香は開店する前に店に行き社長室で優也と会った。
『話があるだ…優也…』
『俺は彼女と付き合うきないから、お前と付き合ってるのに』
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