第9話

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第9話

「そうだなぁ・・・・。マンションかな。エレベーターとかあって、高層階に住んでみたいなぁ。」 「高層階か。近くには、最低でも、なにが必要なんだ?」 「近くにって、マンションの?」 「そうだな、マンションの近辺。」 「スーパーとか、飲食店があればいいかなぁ。コンビニも!不便がない程度に。でも、静かな町がいいなぁ。」 「静かな町って?車とかあんま通らないところ?」 「うん、そんな感じかなぁ。酔っぱらいの大声とか聞こえないようなとこ。」 「ははっ、酔っぱらいは確かに声が大きくなるからな。」 「駅からも、そこそこ近いと嬉しいかも。」 「なるほどな。」 辰巳さんは少し笑いながら、なるほどなるほどと繰り返した。 でもまぁ、こんな条件がすべて揃うような物件なんて、なかなかないわけで。
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