65人が本棚に入れています
本棚に追加
「・・・・。」
「こっそり計画したのは良いけど、由莉が思う理想と違ったらって。それで、聞いたんだ。」
「聞いた・・・?あ、この前の質問って、そういうことだったのか・・・。」
「由莉のお母さんに渡した紙には、ここの住所と新居の住所を書いたんだ。」
あの頃、なかなか解けなかった謎が、今になって解けていく。
そして同時に、あの頃から私たち二人の未来を考えてくれたことに、愛しさがこみ上げた。
辰巳さんに、そっと寄り掛かり、下から顔を覗く。
目の前には、愛しい人の顔。
ゆっくりと顔が近付き、優しいキスが降り注いだ。
辰巳さんの、優しいキス。
私はこのキスがたまらなく好きだ。
ちゃんと好きという気持ちを込めてくれているから。
応えたいってって気持ちになる。
最初のコメントを投稿しよう!