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──いちいち思い知らせないでよ、
恥ずかしい。
そっと、TAKUMIの脚──
太ももの上に手を置いた。
ふっ、と溜め息のような
低い笑いが耳元で漏らされる。
ああ、もう。
口の中を全部、
噛み切ってしまいたい。
ずず……と、もう一度身体ごと移動する。
彼の胸に肩が
当たりそうになった瞬間──
TAKUMIはあたしの腰に素早く腕を回し、
もう片方の手で右手首を掴んだ。
「TAKUMIさ……ッ」
ん、と最後の一音は
鼻から抜けるだけの
甘い響きになってしまった。
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