第1章 ヒーローに憧れて

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どーやって無事着地できたかだって?気合だよ …ていうかここどこだ? 「空から……人?」 疑問を抱いていたそんな時、可愛らしい声が俺の鼓膜とハートを揺らした その声につられて振り返る……いや!!ちょっと待て!! そんな軽い感じで振り向いて良い訳がない この可愛らしい声につられて振り向いてみたらなんか……残念な感じ、だったりしたら俺は落胆をひた隠すことなどできない 見知らぬ人に声かけたら露骨にがっかりされた、とか女の子も傷ついてしまう ……そう、だからまず覚悟を決める 俺は別にハートを揺らされてなどいない 脳内で母親の声で数回さっきの女の子のセリフをリピート よし……完璧だ これで声で勝手に可愛いと判断して、見てみたら実はそうでもなかったイベントをなんとか乗り切れそうだ よーし1、2、3で振り向くぞ い… 「あの……」 「あ、はい」 さっきまでの一瞬のうちの懸命な努力虚しく我慢できず振り返っちゃ……………… 「どストライク」 「え、いやなんの話……」 まじか さっきまでの無駄な努力とかどーでもよくなったわ 鮮やかな黒色の瞳 綺麗というよりは可愛いがふさわしい愛嬌のある顔 キラキラと眩いばかりの白い肌 そして見るからに発達最中のキュッキュッキュッのボディ 見た感じ日本系の人かな? どストライク!! まあちょっと残念なのはあまり手入れされていないであろう長い黒髪 そしてどこか疲れたようなどんよりとした雰囲気 これも全部魔王のせいなのか? ……とりあえず色々とこの世界について知らないといけないし自己紹介だけしとくか 「dddどーmも、ぼぼぼ僕の名前は時哉と……」 そーいや俺親と親友以外の人とろくに喋れねえんだ
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