6人が本棚に入れています
本棚に追加
「で、いくら死んだっつってもそう簡単に神様には会えねえだろ
なんか用があんのか?」
「それはそうなんじゃが…まずお主は死んでおらんぞ」
……は?
「死んでねえのになんで俺はこんなとこにいんの?」
「それはだな、お主に助けて欲しいからじゃよ」
「よし来た、なんだ?」
「…へ?」
俺の返答を聞くや否や途端に間の抜けた顔になる自称神様
「え、なんか変なこといった?」
「い、いやそういうわけじゃなくてじゃな、もっとなんかこう……戸惑ったりしないもんかの?」
そーいうことか
1人で得心する
「ちょうど退屈してたんだ、暇つぶしにはちょうどいいだろ
それに、俺はヒーローになりたいんだ」
そう、弱きを守り悪をくじくヒーローに
そのために今まで修行を積んできた
もしその力を活用できるんだったら是非もない
やらせていただこう
「そうか…では、頼むぞ
お主には異世界を救ってもらいたい」
へぇ……異世界ね
本当にあったのね
「俺を呼んだのはこの力のせいか?」
もはや聞くまでもないが一応尋ねる
まあ俺が人と違うのなんてそんなもんだからな
「もちろん、そうじゃ
……少し昔話をしよう」
いいからとっととその異世界とやらに飛ばせよ
と心の中では思いつつも、心変わりなどされたらかなわないため黙ってその話を聞くことにする
異世界関係の話だろうし退屈はしないだろ
そしてあくびを噛み締めつつ神様の話を待つ
最初のコメントを投稿しよう!