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 ――side NATSUKI―― 俺が差し出した手に、控えめに触れた冷たくて華奢な手。 その手の持ち主は俺を見つめて、視線が手元に下りていったと思えば、また戻ってきて目が合った。 「ねぇ、見過ぎ。俺に惚れた?」 ちょっと緊張を解してやろうと思って冗談言ったら、すげー目見開いちゃって。 真に受けちゃったかな。それともこの手の冗談を毛嫌いするタイプ? つーか……口、半開き。 優が笑いながらなんか言ってるけど、彼女は急に瞬き多くなった。 自己紹介と一通り簡単な説明を済ませて、使ったことのある商品を聞いたら、俺が企画したのを愛用してくれていて嬉しくなった。 こういう瞬間、この仕事をしていて良かったと実感するんだ。
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