Love hunter 9

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誰かがドアを開けたらしく、下の賑やかな雰囲気がハッキリと聞こえたから。
目の前のマジックミラーになった窓にうっすらと映ったのは赤崎と……彩星だった。

赤崎がどういうつもりなのかは、同じ男なら手に取るように分かる。仕事は、優と同じくらいできるけど、女癖が相当悪い。軟派が似合い過ぎるくらいだ。

それにしても、簡単についてくるなよ。ったく、無防備過ぎ。
イラつきに任せてスティンガーを半分飲み干したら、喉が灼けるように熱を帯びた。
なんでこんなにイラつかないといけないんだ、俺も。

「……三浦部長もここにいたのか。後で一杯飲みましょう」

「中里課長、ありがとうございます」

中里課長の声に仕事モードになって立ち上がり、赤崎の背中からいつの間にか近くにいた優と彼女に視線を向ける。

「……早く座れば？」

別に彼女が赤崎と居たって俺には関係ない。でも、気に食わなかった。隣の席を叩きながら発した声は、自分でも意外なほど不機嫌な低い声で、優が今にも吹き出しそうな顔で俺を見ていた。