わたし鏡

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私から、貴方への「愛言葉」 うまく伝わるかな?届くかな? 私と貴方は、 仕事の都合上、遠距離恋愛。 なかなか逢えないから寂しくもなる。 そんな日の夜はベランダに出て、 綺麗なお月様に強くおまじないをする。 「逢いたいよ」って。 そしたら綺麗な夜空から赤い糸が舞い降りてきて、 私は思わず小指に巻きつける。 けどね、 やっぱりいやな想像ばっかりしてしまうんだ。 不安が大きくなって、 真夜中にもかかわらず貴方に電話したね。 そしたら貴方は 「大丈夫だよ」 と、電話越しだったけど優しさで私を包み込んでくれて、 私は涙が止まらなかった。 やっと貴方と逢える日。 遠くには最愛の貴方の姿。 二人をお月様が照らす。 私は貴方のところまでちゃんと辿り着けるかな? 貴方はちゃんと待っててくれるかな? そんな想いを、足音に乗せて暗い夜道を奏でるように走る。 逢えない毎日で募る愛、逢えたときの嬉しすぎる愛。 辛さが溜まって流した涙、幸せが溢れて思わず流れた涙。 悲しみを隠して無理した笑顔、喜びを素直に見せた笑顔。 今まで逢えなかった日の表情と、今日これから貴方に見せる表情。 言葉に表したら同じだけど、気持ちは違う。 いつもは辛さと幸せを、絶妙なバランスで保っているけど、 今日は幸せでいっぱいになる。 そして、今日はたくさんワガママを言う。 これが今日最初のワガママ。 「はよ逢いたい。」
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