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「うぅ…ぐすんっ…」
少年は高校生に言われた言葉が相当悔しかったのか涙を浮かべながら歯を食い縛っていた。
俺はそれをただ黙って見ているつもりは無い。
大切なカードを無理矢理奪ったあげくに数千とあるカードの中から選び抜いた共に闘ってくれる仲間達を雑魚呼ばわりする奴を俺は…
絶対に許さない!
「君、そのデッキを貸してくれるかな?」
「でも、僕のデッキじゃ…」
俺は少年の前にしゃがみ込んで頭を撫でた。
「大丈夫、君が選んだカードに雑魚カードなんて一枚もないって事をアイツに証明してみせるから、ね?」
「うん、わかった。」
「ありがとう。
よしよし良い子だ!」
俺は少年からデッキを預かり高校生の前に出る。
「何だ?お前がそのデッキで俺に挑むってか?」
「あぁ、そうだ。
アンティルールで俺が買ったらこの子達から奪ったカードを返してもらう。」
「ほぅ…んじゃ、俺が勝ったらお前のカード全てを頂くぜ!」
高校生は俺のケースを見つけると気色悪い笑みを浮かべながら言った。
「あぁ、良いだろう。
だが、その前にお前が奪ったカードのせいでデッキの枚数が不足してる為、こっちのカードから何枚か補充させてもらう。」
「良いぜ、10分間待ってやる。せいぜい瞬殺されない様に壁でも増やしておくんだな!ギャハハハッ!」
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