ゆめのまたゆめ

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人生というのは、広く見ればその大部分が、自分の想像の範疇(はんちゅう)を越えた奇妙な出来事の連続であり、俺の人生もまたその例外ではないのだろう。 そして自分の今まで知り得なかった経験をして人間は理解する。 そのものの本質というものを。 冒頭からカルト宗教に加入した売れないエセ詩人のようなことを宣(のたま)う俺は、一応弁解しておくが、別に営利目的で、カルト宗教の勧誘目的で呟いてるのでもなく、ましてや、哲学というものを多少かじった厨二病独特な感傷に浸っているわけでもない。 ただ、夢を見るんだ。 奇妙な夢を。 …俺は、未だにその夢の正体、本質を理解できないでいる。
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