6人が本棚に入れています
本棚に追加
/138ページ
「まあ、依頼者はここの元責任者なんだから、信憑性はあるよ。」
えにしは、しれっとした口調でそんなこと言うと、俺の服を引っ張って、ビルの裏手に回った。
「あそこから入ろう。」
見ると、窓ガラスを割った跡と、ガラスの破片で体を傷つけないよう養生テープが敷かれていて、人一人分入れる隙間があった。
「…なんて言うか、俺らの地元も案外、治安悪いんだな。」
窓ガラスを破った人間の人物像を思い描きながら、粉砕した窓ガラスに気を付けながら中に侵入した。
最初のコメントを投稿しよう!