夢屋敷

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「まあ、依頼者はここの元責任者なんだから、信憑性はあるよ。」 えにしは、しれっとした口調でそんなこと言うと、俺の服を引っ張って、ビルの裏手に回った。 「あそこから入ろう。」 見ると、窓ガラスを割った跡と、ガラスの破片で体を傷つけないよう養生テープが敷かれていて、人一人分入れる隙間があった。 「…なんて言うか、俺らの地元も案外、治安悪いんだな。」 窓ガラスを破った人間の人物像を思い描きながら、粉砕した窓ガラスに気を付けながら中に侵入した。
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