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「キャャァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
突如として教室内にいた俺たちの耳に悲鳴が鳴り響いた。
「なんだ?どうしたんだ」
「今の声って」
周りのみんなが気になる様子だ。
俺も何が起こったのか気になり、野次馬のように廊下に顔を出して、悲鳴が聞こえた場所を視界に移した。
「なんだよ、コレ」
野次馬達の誰もが、想像していたものを遥かに超えていた。
ゴキブリか、はたまた事故か。それぐらいのことだと思っていた。
だが、目の前は違った。
人が血まみれで倒れていた。
何が起こったんだ!訳がわからない。どうしてあんなに血が出てる。
「うぎぃぎぃぎぎ」
血まみれの少女の隣には口元に血がついた男子生徒がいた。
遠くから見てもわかる。何かがおかしい。
目に精気はない。身体の色も少しだけ薄い気がした。
何か言葉ではないものが、口元から聞こえる。まるで唸っているかのように。
俺の頭が囁いていた。
危険だと。
そいつを見ると嫌な予感しかしない。鳥肌がたった。
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