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「おい、どうしたんだよ涼太」
隣のクラスから、唸り声をあげているやつの友達らしき男が出てくる。
この学校は結構大きい。1学年、クラスは9つのあるぐらいだ。
名前が分からない生徒も、もちろんいる。
今の男の名前も知らない。
「うぎぃぎぃぎぎぎーぃ」
ゆっくりと身体を動かしてそいつに近づいていく。
そして………。
「うがぁぁぁぁぉぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!!」
そいつは首元を思い切り、噛みちぎった。
グチャ
そんな擬音が聞こえたかと同時に静寂になった。
血が廊下を真っ赤に染めていく。
友達らしき人物はその場に倒れていった。
なんだよ。なんなんだよ!人が人を噛みちぎった?
そんなわけないだろ!
きっと悪い夢を見ているんだ。
しかし、現実は甘くはなかった。
「キャャァァァァァ!」
「なんだあれ」
「ふざけんなよ!」
まわりはパニック状態に陥っていた。俺もその寸前まで来ている。
こんなことを目の前で見たら、誰だってそうなる。
「おい、立ったぞ!」
「生きてる。生きてるよ!」
首を噛みちぎられた男はゆっくりとふらふらしながら立ち上がる。
まわりのやつらは心配そうに近づいた。
そして首元を噛みちぎられた男はまわりのやつらを噛んだ。
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