第1章

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 「速攻で畳み掛けるぜ! ガジェット・怒り上戸セット!」  俺は次五朗に接近すると、攻撃力が格段に跳ね上がる絡み上戸をチェーサーにセットする。 全身の血液が急速に脳内に遡って来る。段々ムカついて来た。そしてついに怒りがピークに達すると。  「ヨッパライダー・激オコフォーム、行くぜ! お前ら全員ムカつくぞ!」  ガジェット効果で跳ね上がった腕力に任せてパンチを連打で繰り出した。  「そんな力任せのパンチが僕に当たる訳無いだろう」  次五朗は俺のパンチをスウェーでヒョイヒョイ回避する。余裕で避けているのが無償に腹が立つ。 そして俺のパンチの隙間を縫ってカウンターを当ててくるのもイラッとする。  「どうした隙だらけだぞ。それでよく怪人と渡り合って来たもんだ」  「――――」  次五朗は余裕の表情で俺を罵倒する。やばい。この儘では激オコからマジオコになり抑制がきかなくなる。 けど、それで良い。  激オコフォームは、怒れば怒る程攻撃力が上がるフォームだ。 いい感じに怒りが体に満ちて来た。  「教えてやるよ。これがその答えだ!」  思い切り右フックを振り回す。
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