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昔から、媚びることが嫌いだった…。だって、媚びるだけ媚びて、いらなくなったら、簡単に捨てられてしまうから。
私は中学一年生の文化祭で、クラスのメイド喫茶をしてた時、今の事務所の社長さんにスカウトされた。
『君、モデルやってみない?』
って。
私は軽い気持ちで、はい!って、返事をしてしまった。それからかな?急に友達がいなくなった。
最初は、私がいけないことをしてしまったんだって思って、何がいけないのかもわからないまま、ごめんなさいって謝ってみた。でも、無視された。
すぐに原因はわかった。
原因は、私が親友より、目立ってしまったから。そう、私は親友と思っていた子にいいように利用されてたの。
そしたら、周りに子たちも、いなくなった。
だって、クラスのリーダー的存在だった私の親友が、私から離れていったから。つまりは媚びだったって事。
だから、嫌い。ついでにそんな私も嫌い。
そして、高校一年生の春。あの時から三年の月日が流れていた。私は、立派な天然パ少女になっていた、って言いたいところだけれど、このヘアスタイルは、男除け&目立たないように。
毎朝早起きして、一時間もかけて、作ってるの。絶対に学校で崩れないように。私の髪質は曲がりにくいから。
そう、あの出来事は私のトラウマと化し、今では、性格まで根暗になってしまった。あ、でも、モデルはまだ続けてるの。
しかも、モデルモードに入るときには、
「おはようございます。」
私が、スタジオ入りすれば、
「あ、天音ちゃんおはよう。」
「あ、おはようございます、宮河先輩!」
いろんな人が声をかけてくれる。しかし私は、
「ん、おはよ。」
と言って素通り。根暗な私には耐えがたい行動、しかし、モデルモードだから、こういう性格になりすましてる。世にいう猫かぶり。
しかも、
「宮河先輩の髪って、ほんとにため息出るほどきれいなストレートですよね。あこがれます。」
天パが解けて、本来のストレートになってるから、絶対ばれない?学校ではメガネもかけてるし。そんな私の日常が、変わろうとしていることに私はまだ、何も気が付かなかった…。
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