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「あっ、こら!夢お前はっ」
「あ、パパ」
「“あ、パパ”じゃねぇ。流星からさっさと離れろ!」
「やだもーん」
「くくくっ、な?だから言っただろ、夢」
「翼、お前見てたんなら止めろよ」
「は?俺言ったけど……ね?母さん?」
「え?ん?そうかな?」
「ともは忙しそうにしてるんだ、聞いてるわけねぇだろ」
「聞いてたよ。くくっ、ね?ともさん?」
「んー?そうだねー、翼さん」
「ほらね」
「チッ!」
忙しそうにパタパタ走り回るともさんはきっと聞いてないけど。
ともさんがそうだと言えばそうなんだなってわかった。
窓の外を見た蒼さんが僕らをちょいちょいって呼んだ。
「ちょっとこのローテーブルよけるの手伝え」
二つ返事でテーブルを移動して、ついでにソファも壁側に移動して。
蒼さんはにやりと笑った。
「手伝わせて悪かったな」
「いえ、大丈夫です」
「くくっ、“お礼”がちょうど到着したぞ」
言った途端になったチャイム。
執事さんが出て行って。
入ってきたのは――、
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