6 甘い微笑み

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「とも、アレで最後じゃないか?」 窓から見えたらしいその人を指差した蒼さんにともさんは目を輝かせて頷いた。 「優斗、」 執事さんは呼びかけに軽く手を挙げて部屋を出て行く。 そしてドアベルが鳴る前に入ってきたその人は。 みんなが立って会話するその中を挨拶しながら真っ直ぐこっちに来て。 端に寄せたローテーブルに大きな箱を乗せた。 「ともチャンただいまー」 「ふふっ、」 そのやり取りを見ながら、おかれた箱をじっと見たら。 あれ、これって…… “Kenta Miura”の文字が入ってる。 うわ、うわっ、コレ美味しいヤツじゃん!! この間ネットのランキングに入ってたし!! 「お、今日の俺の目当てがいるじゃないの」 「ふふっ、ね?言ったでしょ?私お友達になったって」 「ははっ、だなー」 笑ったその人は黒ぶち眼鏡を持ち上げながら、僕たちの目の前に座った。 「ともぉ。今日結構持ってきたんだけど、どうせアイツ等食わねぇから、ともと子供たちで沢山食えよー」 「うん!やったー!!あ、北斗くんたち、ケーキ好き?」 実はみんな甘いものは大好きな僕らだから。 “Kenta Miura”の箱を凝視しながら頷いた。 「そ、それ、すっごい美味しいって有名なところですよね」
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