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「あの、ともさん?」
「んー?なぁに?」
「ケンさんって、この“Kenta Miura”の……」
「あぁ、うん。この人。三浦健太さんです」
蒼さんと散々言いあってた空気はあっという間にどこかに言って。
目の前にいるこの人は柔らかく微笑んだ。
「ケンのケーキ、食べた事ある?」
「な、ないです!!凄い有名ですよね!」
「僕たちもずっと食べたいと思ってて」
みんなで頷いていたら。
「じゃあ今日、目いっぱい食えばいいじゃねぇの」
緩く微笑んだ笑みを深くして。
ケンさんが目を細めた。
「ほら、皿持ってきたぞ」
蒼さんが紙皿を沢山持ってきて、ケンさんに手渡した。
「お前ら食いたい分よけとけ。じゃねぇと、ともと子供たちで食っちまうぞ」
あぁ、今日ってなんて日なんだろう。
いろんな夢がかなった!
「くくくっ、北斗。泣くほどうれしいか」
「うっ……はいっ!」
「ははっ、お前キイ之介みたいじゃねぇの」
「ちょーっと、ケンちゃん!僕キイ之介じゃないから!!」
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