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「……結構早かったな」
「うん?20年?」
「あぁ、20年……いや、高校時代も含めれば23年か?」
「……うわっ、」
なんだか嫌そうな顔をしたともさんに僕たちが笑えば。
「あ、北斗君達だって、あっという間なんだからね!」
ともさんはちょっと脹れて僕らを見上げる。
卒業して20年ってことは、ともさんは38歳は過ぎているってことで。
……見えない。
なんとなくともさんを見ていたら。
「おい、一番奥の車ってお前らのか?」
一際でかい人が歩いてきた。
ずっと気になってたその人は、コップ片手に腕を組んでいて。
そんな高い所から見下ろされた僕たちは、やっぱり背筋ピーン!
「あははっ、タケ。北斗君達緊張しちゃうでしょ?」
「くくっ、お前は相変わらず存在が威圧的なんだよ」
「あぁ?お前の態度ほどじゃねぇよ」
……僕ね、うすうす気がついてたんだけど。
もしかしてここの大人たちって、昔結構悪かったみたいな、ヤンチャしてたぞ、みたいなんじゃないかなー。
「もう……ごめんね?この人たちみーんな威圧的なの」
ともさんは苦笑を洩らした。
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