7 乾杯の前に

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「……結構早かったな」 「うん?20年?」 「あぁ、20年……いや、高校時代も含めれば23年か?」 「……うわっ、」 なんだか嫌そうな顔をしたともさんに僕たちが笑えば。 「あ、北斗君達だって、あっという間なんだからね!」 ともさんはちょっと脹れて僕らを見上げる。 卒業して20年ってことは、ともさんは38歳は過ぎているってことで。 ……見えない。 なんとなくともさんを見ていたら。 「おい、一番奥の車ってお前らのか?」 一際でかい人が歩いてきた。 ずっと気になってたその人は、コップ片手に腕を組んでいて。 そんな高い所から見下ろされた僕たちは、やっぱり背筋ピーン! 「あははっ、タケ。北斗君達緊張しちゃうでしょ?」 「くくっ、お前は相変わらず存在が威圧的なんだよ」 「あぁ?お前の態度ほどじゃねぇよ」 ……僕ね、うすうす気がついてたんだけど。 もしかしてここの大人たちって、昔結構悪かったみたいな、ヤンチャしてたぞ、みたいなんじゃないかなー。 「もう……ごめんね?この人たちみーんな威圧的なの」 ともさんは苦笑を洩らした。
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