8 あの頃の俺達

2/7
348人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
最初緊張してたのに、いろんな人が話しかけてくれて。 天馬はさっき翼くんに引っ張られてどっかに行った。 多分、ドラムを教えに行ったんだと思う。 僕たちの周りには常にともさん、蒼さん、キイさん、レンさん、ケンさん、そしてタケさんがいて。 何かと楽しい。 「……ともさんって高校のころからずっと蒼さんと付き合ってたんですか?」 何気ない、質問。 本当に出来心でちょっと口に出した質問。 みなさんがキョトンと顔を僕に向けて。 それから凄く懐かしそうに顔を緩めた。 「あのね。ともは高校時代俺の彼女だったの」 レンさんがきっと少し酔ってるんだろうけど、隣にいるともさんをぎゅーって言いながら抱きしめた。 「でも、バンド頑張るからともちゃん置いて上京したんだよねー」 「……ん、」 なんだかしょぼんとして頷いたレンさんのこんな姿に苦笑するみなさんだけど。 ……あれ? 「えっと、ともさんは、レンさんたちのエンジェルで……」 「お、ソレ聞いたのか」 「えっ!?もしかして最初の武道館ライブで発表した曲そのままじゃないっすか!?」 「北斗、コレも他言無用ね」 「あ、シュンさん」
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!