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車を路駐させておくわけにもいかず、すぐ近くのパーキングに入った。
そっちに移動して改めてお願いした僕に、にっこり笑ったその人は。
「ふふっ、おばさんがお友達でなんだか申し訳ないね」
眉を下げるから、僕は慌てて両手を振った。
「僕がどうしても友達になりたいんです!ダメですか?」
「ううん、ありがとう」
そう言って、その人は名前を教えてくれた。
西嶋ともさん。
スマホも使い方わからないし電話とメールしかできないらしく、なんだかそれも可愛いなって思った。
2人でぺこぺこお辞儀してたらメンバーが車から降りて来てさ。
ちゃっかりみんなまで自己紹介しちゃってさ。
手を振って車を見送るともさんに手を振り返しながら、
「いや、ステキ美人だった!」
「小さいのになんか大きい人だったね」
「お前嫌われるんじゃないぞ」
好き勝手言いやがって。
でも、急にあんなこと言ったんだし、とりあえず。
『これからよろしくお願いします!』
よし!送信完了。
すぐ帰ってきた返事に僕は笑顔になった。
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