8 あの頃の俺達

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気がついたら朝。 ぐっと伸びをしたらかけられていた毛布が落ちた。 周りは皆転がるように寝てて。 僕のメンバーと。 レンさんにシュンさん、アキさん、スバルさんナツキさん。 そして蒼さん。 歩いてくる足音と小さな話声にそっちを向けば。 既にビシッとスリーピースのスーツを着た執事さんと、身支度が整ったともさん。 「とも、朝食の準備だけでも手伝って行こうか?」 「そうね……でもみんなきっと二日酔いよ?食べれるかしら?」 「ははっ、そうだよな。ならば寝起きにコーヒーって所か?」 「ふふっ、そうね」 キッチンの方に歩いて行って。 そのうちともさんがカップ片手に僕の方へ歩いてきた。 「おはよう。二日酔い、大丈夫?」 「……少し」 「ふふっ、とりあえず、コレ飲んで」 小さい声で囁き合うように話す。 まだ転がってるみんなを起こさないように、僕はともさんの後ろくっついて行けば。 「ふふっ、あそこにいればじっとしていなくちゃいけないものね」 笑ったともさんは、食卓テーブルのイスを進めてくれて。 コーヒーをすする僕を微笑んで見てから。 「……私も完全二日酔いね」 ぽつりとつぶやいた。

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