第1章

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気が付いたらそこは暗闇だった 右を見ても左を見ても、ただただ真っ暗だった でも恐怖は感じない不思議な感覚 ここはどこなんだろう…どうしてこんな暗闇にいるんだろう… そう思いながら身体を動かそうとしたら…身体が動かない 脳は起きてるのに身体は寝てるみたいな 動かしたくても動かない…何これ金縛り!? さっきの恐怖は感じないっての訂正します めちゃ怖いですはい 真っ暗だし身体動かないし何でこんな所にいるのかわからないしもうほんとやだ… そう思ってると急に意識が朦朧としてきた…というか眠くなってきた 寝る子は育つっていうからね 少し……寝よう…………… 『………ぃ……お……ぃ』 ん~…何かうるさい…もう少し…後5分だけ…… 『おーい!後5分だけ…じゃなくて起きてよ~!』 追加で後5分…… 『起きてってばー!!!起きないと…』 バチンッ! 痛ぁぁぁぁい!はい起きましたぁ! 僕に何用でしょうか!独り身の孤独でお金も住む所も日々の食料すらない僕に何用でしょうか! いっその事このまま殺して下さい! 『殺していいの?』 すみません嘘ですごめんなさい 『もう全然起きないから心配しちゃったじゃない!』僕の目の前に手のひらサイズの…羽ぱたぱたさせてる小さな女の子(妖精?)が話しかけてる うん…夢だこれ おやすみな…『バチンッ』 痛ぁぁぁぁい! 夢じゃないよパピィィィィ!(泣) 『何寝ぼけてるの?』 貴女はどちら様でしょうか。 僕に何の妖精で…じゃなかった、何の用でしょうか 『いつまで寝ぼけてるつもり?寝過ぎて脳みそ退化しちゃった?なら思い出させてあげようか』 妖精はそう言って右手を振り上げる素振りを見せる 是非思い出させて貰います!何が何でも思い出させて貰います! ですからそれだけは…! 『わかった…どう?思い出した?』 (早くね!?まだ数秒しか立ってないし状況理解してないのに返答聞くって早くね!?) 『寝ぼけてるみたいだからゆっくり思い出して』 そう言われてゆっくり思い出すように考えて…考えて……考え……… 『バチンッ!』 すみません考えます!!! 良く思い出してみよう 僕の格好は至ってシンプルな旅人の格好 上下皮で出来た衣服に所持品はポーチに短剣 後は…何これ…胸ポケットに赤いひし形の宝石が入ってた
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