第1章

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友達や先生、親戚の人たちは僕にとても優しく接してくれる。 それはとてもありがたいことだと理解はできているのに、なぜか心から喜ぶことができない。 なぜだろうと考えても答えなどでなかった。 きっとそれは仕方のないことなのだろう。 大切なものを失ったのだ。 僕の中でも何かが変わってしまったのだろう。 高校ではなんの部活にも入っていない。 放課後に誘われれば友達と遊んだりもするし、親戚ともうまくやれているとも思う。 この世には素晴らしいことが山ほどあると誰かが言っていた。 確かにこの世には楽しいことや素晴らしいことが溢れているのかもしれない。 どんな状況でも世界は自分の見方ひとつで変わるというが それでも今の僕にはどうしてもこの世界がチープなものに見えてしまう。
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