虚しく光る正方形

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「ん? なに?」 「僕も他に好きな人がいる」 「え?」 その言葉は、よしくんとサキのエッチ風景よりも さらに大きく私に衝撃与え、 そして、私の罪悪感をたちまちに消し去った。 他に好きな人がいるもの同士のセックスは異様なほど いやらしく思え、狂いそうになるくらい気持ちが良かった。 和室6帖の薄暗い部屋には、 さらに固くなったそれに反応する大きな声が 朝まで響き、 乱暴に開けられ、 空になった光沢のある正方形のビニール袋が 枕元に3つ散らばっていた。
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