虚しく光る正方形

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帰宅し、スーツから着替えようと部屋に入ると、 いつもは2枚敷いてある布団が今日は1枚になっていた。 この奇妙な同居を始めたころよりもお互いぎこちなく、 シーンとした食事風景がそこにはあった。 せっかく作ってくれた星川さんの料理の味にも集中できない。 その後の事で頭がいっぱいだった。 「お風呂、どうぞ」 「私はもう入ったので」 「じゃあ入ります」 今朝はお互いタメ口だったのに、また敬語になっていた。
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