虚しく光る正方形

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きのうの夜、私は、小川さんの帰りをずっと待ってた。 12時を過ぎて、耐え切れなくなった私は よしくんに電話をした。 ささいな事からけんかをして、口もきいていなかった。 というかきいてくれなかった。 よしくんは私の友達のサキと一緒にいた。 でも電話口のよしくんは優しかった。 けんかなんか忘れているように。 「そっか、ああ2時か。さなえ、今日は一人なのか? じゃあ少し待ってろ」 いつも女の影がある人だから、もう慣れた。 サキとも身体の関係があるのは知ってる。 というか、3人でしたこともある。 私は、寂しがり屋で、たくさんの男の人に簡単に足を開いてきた。 それによしくんと初めて会って、したのは、サキとの3Pだったから。 今は、そんな事できない。 好きになりすぎた。そんな光景は地獄だ。 でもその地獄を見てしまった。
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