0人が本棚に入れています
本棚に追加
準決勝。
相手は同じくシードで上がってきた
昨年の3位チームであった。
隣町小学校の6年生が主力となるチームでもあった。
「先発メンバーを発表する。竹本に代わって笠松」
貴志は愕然とした。
常にレギュラーの自分が外されてしまったからだ。
試合が始まった。
ところが・・・・・・
つまらないミスの連続だった。
流れが拮抗しており、サーブ交代のきっかけが訪れた。
当然、貴志の名前が呼ばれる・・・・・・
誰もが思った。
しかし、監督の発した名前は違っていた。
「タイム。 ピンチサーバー・・・・・・高知」
高知のサービスエースをきっかけに試合の流れはこちらに傾いたかに思われた。
しかし、ゲーム数 1対1のまま、最終ゲームに入った。
貴志に出番が廻ってこない。
「何故なの?」
母親達の願いも届かない。
そして、こども達にも動揺があった。
しかし・・・・・・
最後まで貴志の名前は呼ばれなかった。
そして試合が終わった。
負けてしまったのだ。
こども達は泣いていた。
最初のコメントを投稿しよう!