第1章

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鼻先にあるリューマの綺麗な顔。 瞳にはやるせなさを湛えて 熱っぽく私を見て射抜いて いつもだったら 次第に鼓動が早鐘打って、 次の行為を予感して 胸がときめいて疼くのに………。 リューマの唇がゆっくり重なって その唇が深く食い込んでいく。 心はいたって心臓停止状態の冷たいままで ときめきも 疼きも ドキドキも 何も起こる事がなく 静かなままでーーーー。 リューマに一方的にされるキスに ただ受け身にされるがままで 抵抗する気力もなくて 何も 感じなかった………。 そんな私にリューマは 唇をゆっくり離して 上から見下ろして 今にも泣き出しそうな表情を見せて 苦し気に声を震わせて言った。 「オレの事嫌いになった………?」 「………………」 「………オレを感じてよ」 リューマはもう一度唇を落として私の唇を塞いだ。 今度は激しく、唇を割ってきて舌を絡めとろうとする。 手元はパジャマの中に忍ばせて ふくらみに触れる。 感じない………。 感じないんだよ、リューマ………。 体が……… 体が心が……… 全力で拒否反応を起こしているの。 嫌悪感が胸に広がるの……… もう、ダメだ……… こんなに心が脆いなんて 知らなかった。 心と体は繋がっているんだーーーー。 今はリューマを愛せない。 人形のように動かないでされるがままの私に リューマゆっくり上半身を起こして私から体を離した。 じっと私を凝視して、 絶望感を露にした瞳で 目にはうっすらと涙が浮かんでいるのが見えた。 「ゴメン……… 行っていいよ」 リューマは顔を背けて、馬乗りになっていた体勢から私を解放した。
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