ー第1草ー《そのラブレターはラブレターじゃありません。》

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故に、先手を打った。 「すまん、無理だ。」 「!え、何が??」 「もう、そうとしか考えられない。 お前なんだろう、手紙。」 低確率だが勘違いであって欲しい。 その願いは、キョトンとしたこなみかんの表情が、満面の笑みとなった瞬間──崩れ去る。 「え、そうだけど?」 馬鹿か、馬鹿と付き合える訳があるか。 「無理だ。すまん。」 「だから何が??別に良いじゃん。 この学校では日常茶飯事なんだし?」 なん……だと。 「……いつからこの学校はそんなに風紀が乱れたんだ。 まあ正直、風紀なんぞはどうでも良いが……」 「……」 こなみかんは動じず、ただただ微笑んでいる。 内心ショックを受けているのだとしても、俺の答えは変わらない。 しかし、そもそもだ……コイツが俺に惚れる要素なんぞ、本当に存在したのだろうか……?
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