ー第1草ー《そのラブレターはラブレターじゃありません。》

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さて、当然ここで何が「特別」な生徒と判断される基準になるのだろうか、という話になるが。 実はその答えこそが、今現在最大の悩みにして……しかし余りに単純明快で、馬鹿馬鹿しくもある──虚しい現実だったりする。 もう考えたくも無い。 一体何の為に、人類の歴史は様々なモノを代償に科学を進歩させ、歩み続けてきたというのだろうか? その科学者達も既にサジを投げてしまって、既に常識となってしまった特別な能力…… そう、あり得ない現象をあり得させてしまう、人類に発現してしまったファンタジー世界そのままな力。 まあ、考えた所で現実は変わらないのだ。 今日も、そんな風に頭を悩ませながら着いた教室の戸を── どう嘆こうが結局俺は、平然と開けるしか……無かったのだが。
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