ー第1草ー《そのラブレターはラブレターじゃありません。》

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「何だ?」 思わず口にした言葉に、こなみかんは怪訝な顔つきでこちらをジロジロと伺ってくる。 そして、にっこりと微笑み…… 「ねー、もしかして草君さ? 下駄箱に入った女子の可愛いお手紙を読んでいないなんて、まさかそこまで異性に無関心な訳じゃないよね?」 何故手紙の事を知っている……? その疑問が口に出る事はなく、恐らくあの手紙の主はコイツの仲間なのだろうと察しがついた。 ……。 いや、待てよ? 「おい、こなみかんよ。 お前の本名は何だ。」 「……えっと。 何か凄く失礼な事クラスメイトに聞かれてる気がするんだけど、気のせいだよね? 手紙に名前、なんて書いてあったかな?」 「覚えてる訳があるか。」 「いやそこは訳があろうよ。」 非常に嫌な、予感がする。
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