零ノ思慕

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その後…。 「あら、もう居たんですね。待ちましたか?」 指定された場所に向かうと、夜の暗さにもわかる彼の純白の髪。 「ううん、僕も今来たところだから。」 そう返す彼の顔は仄かに紅潮していて。 先の期待が膨れ上がる。 「すいません、急に呼び出したりして…。」 「いいですよ、私も暇でしたし。で、海さんなんで呼び出したのですか?」 申し訳なさげな彼に返し、彼の瞳を見つめて意図を探る。 ……否。意図を探る、と言うより期待を寄せる。が正しいかな。 「あー…えっと…。」 「…?」 どこか腰が引けたように言いつぐんで。 「あ、あの!!」 普段の彼からは思いもよらない強い声と共に腕を掴まれ。 びく、と硬直した私に彼は 「僕は、零さんのことが…………好き、なんです。」 先の強い声とは裏腹な気弱そうな声音で告げてきた。
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