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「もう、喧嘩しねぇって!なんせあいつは当分は俺につっかかってこないようにぼこぼこにしたから大丈夫だって」
「全然大丈夫じゃない!しかも相手はピンズさんでしょ!」
「ぐっ!?」
鋭い。キースは思わず詰まったような声を出す。
「とにかくこの事はお母さんに報告するからね!」
「おいちょっと待て!」
母に言われてはまずいとミシェルを呼び止めるが一足遅かった。母が何事かとここに歩いてきていた。
「・・・・・・はぁ」
これから起こりうる出来事を想像して彼はため息を吐くのだった。
――――――――――――――――――――――
「・・・・・・」
キースは自分の部屋の窓枠に乗り、そこから見える少し離れた街並みをじっと見つめていた。街には明かりが灯り、キラキラと宝石のように輝いている。彼は空を見上げる。もう空は暗くなっており星々が点々とあり、これもまた輝いていており綺麗だ。
「・・・・・・」
ふと彼のお腹の音がぐ~、と可愛らしくなった。
「・・・腹減った」
キースは自分のお腹を擦りながら力なく呟く。あの後ミシェルが母に告げ口し、メシ抜きを余儀なくされた。そして現在、彼は夜景を見て気を紛らわせようとしたが食欲には勝てなかった。
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