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✨運命の人✨
翔に手紙を出してから菜奈は変わろうと頑張っていた…
リストカット…一度始めてしまうとなかなかやめれなくなる…
母は菜奈が変わろうと努力する姿をみて応援していた…
しかし菜奈は夜になるとどうしても手首にカッターを…そんな時…母は菜奈に言った…
「菜奈…カッター貸して…お母さんも切る‼菜奈の痛みをお母さんもわかりたい…」
菜奈は号泣した…
「お母さん…ありがとう…私お母さんにそんな事してほしくない‼もう絶対にリストカットなんてしない…お母さんありがとう…」
「菜奈…心と体は大切にね…」
菜奈はその日以来手首を切る事はなくなった…母の気持ちが菜奈を救った…
菜奈は仕事も頑張っていた…
花が好きだった菜奈は小さな花屋で仕事をしていた…
元気のない花に菜奈は話しかけていた…
「昔の私みたい…大丈夫だよ✨あなたはまだ頑張って綺麗に咲く事できるよ✨」
菜奈は枯れかけて売り物にならない花を毎日もらっては家に持ち帰り、最後の最後まで一生懸命に花の世話をしていた✨
菜奈が仕事を始めてからもう1年が経とうとしていた…
菜奈の手首の傷も目立たなくなっていた✨
今日も菜奈は元気に仕事にでかけた…
「お母さん行ってきます🎵」
「行ってらっしゃい、今日も頑張ってね」
菜奈は外にでると空を見上げた…
綺麗な空…同じ空のした翔も頑張ってるんだよね…菜奈はにっこりと微笑んだ…
時は経ちさらに1年が経過していた…
もう翔は出所しているはずだった…
しかし翔は菜奈の元には来ていない…
それでも菜奈は後ろを振り返る事なく毎日を過ごしていた…
ある夏の晴れた日…
菜奈はいつも通り仕事をしていた…
菜奈の背後から声がした…
「向日葵を下さい…好きな人に贈りたいのでとびっきり可愛くラッピングして✨」
聞き覚えのある懐かしい優しい声…
菜奈はゆっくり振り返る…そこには…
「翔…」
「向日葵貰えますか?」
「あっはい‼すぐに…」
菜奈は同様しながらも向日葵の花をとびっきり可愛くラッピング…
「こんな感じでよろしいですか…?」
翔は黙って花束を受け取ると、その花を菜奈に差し出した…
「えっ‼」
「向日葵の様に可愛く笑う菜奈が好きだよ✨今の菜奈ならもう待つ必要はないよね?」
「翔…待ってくれてありがとう…」
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