1 crumble to nothingness

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隣で悠登がニヤニヤ笑いながら、 「金髪とか似合うと思いませんか?」 なんて話している。 「あー、ちょっと暗めの金色とかいいかもね。下手にブラウンに染めるよりカッコいいと思うよ?」 「はぁ・・・。」 「まぁいいや。とりあえず座って!一回染めてみよう!」 グイグイと茜さん?に背中を押されてお店の奥の方にあったスペースへ連れてこられる。 そしてどすん、と席に座らされた。 松葉杖はぽんっとその辺に放り投げられて。 ・・・案外強引な人だ。 「悠登くんは悠登くんなりに綺堂くんのこと心配してた。 せっかくなら、思いきってみようよ。チャンスなんてそうそうないんだから。」 ・・・なにより、美容師になったのが納得出来るほど、優しい人だ。
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