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「・・・わかりました。どうぞお任せします。」
そう言って首をふると、茜さんは楽しそうに笑った。
「ん、じゃあカッコよくカットもしてあげる。染めるの失敗したら私がお金負担するつもりで!」
「ははは、よろしくお願いします。」
そう言って茜さんは準備をし終わると、鋏を入れた。
シャキン、シャキンとハサミの音がする。
店内に流れる落ち着いた洋楽のバラードと混ざって、音楽を奏でているかのように。
俺は鏡越しに茜さんが鋏をいれる姿を見ていた。
流れるような指先。
この動きをしている人と、さっき強引にここまで連れてきた人が同一人物だとは思えなくて、笑みがこぼれる。
それと同時に。
・・・久し振りに笑ったな・・・と思った。
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