1 crumble to nothingness

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「・・・全治3ヶ月ですね。そのあとも今までのように走れるかどうかは・・・。」 俺の主治医の先生は、とても言いにくそうに唇を噛んだ。 ・・・そっか。 俺、前みたいに走れなくなるかもしれないんだ・・・。 他人事のように思う。 ・・・自分のこれからの人生に関わることなのに。 ひどく、俺は冷静なのが。 自分でもなぜなのか、よくわからない。 俺は綺堂光。 現在高校2年生で陸上部所属。 陸上部100mの絶対的エースだったのは。 ・・・ほんの数日前の話だ。 俺は夏の大会で喧嘩に遭って、足や腕などを複雑骨折。 さらに、少し神経も傷付いたらしい。 俺の選手生命は。 ー・・・絶望的に、なった。
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