1 crumble to nothingness

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ピリリリリリリッ・・・。 ベッドの横にあるサイドテーブルに乗った携帯が音をたてて震えた。 「・・・んだよ・・・。」 画面を見るとそれは電話で。 「・・・お掛けなった電話番号は、電波の届かないところにあるか、電源が入っていませー・・・。」 『おいっ!お前は心配して電話をかけてやった友人に対してその態度なのかよ!』 「・・・頼んでない。」 電話の相手は一番・・・というか、唯一つるんでいる悠登(ハルト)だった。 茶髪でピアスだらけの悠登は女遊びも酷い。 悠登からの電話は大抵合コンに来いとかだから、出来れば出たくない。 ・・・というか、大抵出ないようにしている。 ・・・今日に限っては、誰かに頼りたかったのかもしれないけれど。
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