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ユウ「すみません、有難う御座います。美味しかったです」
そんちょー「ほほ、それは良かった。して、何故あのような所で倒れていたのでしょう?」
ユウ「えぇと・・・」
なんて言おうか・・・?転生者?いや、面倒な事になりそうだな・・・
うーん・・・
ユウ「迷子、と疲労・・・で・・・」
苦笑いをしながら、ユウはそう言った。
そんちょー「ほぉ・・・旅のお方ですかな?」
ユウ「まぁ、そんなところです」
そんちょー「まだ若いのに、大変ですなぁ・・・」
ユウ「えと、敬語じゃなくて良いですよ」
そんちょー「む?いえ、これも村の長としての礼儀。初めて顔を見合わせた方に対してそのような口調で話す訳には」
ユウ「そうですか・・・」
年齢関係無く、そう思ってるんだろうな・・・
そんちょー「ユウ殿は、見たところ疲労が溜まっている様子。一週間程この村に滞在しては如何ですかな?あの子達の懐きようも相当、きっと喜ぶでしょう」
ユウ「うぅん・・・そうですね、お言葉に甘えさせて貰います」
──こうして、ユウは一週間。村に滞在することが決まった。
アルツ「よお兄ちゃん!遊ぼうぜ!」
アルツ。ヒーローごっこが大好きな少年だ。
因みに今日は二日目、昨日で結構親睦を深めれたと思う。
ユウ「えぇ・・・どうせまた俺が敵役でボコボコだろ?」
アルツ「そんな事しねえよ!俺はな、弱い奴を守るんだ!兄ちゃんも守ってやる!」
ユウ「へえ、頼もしいな」
けどこいつ、俺の事弱いってサラリと言いやがった。
一応身体能力やらは相当上がってるし、魔法の知識も少し貰ってる・・・ちょっと驚かせてやるか!
ユウ「けどなアルツ?守りたいならこれくらいはやってのけねえとな。」ボワァッ!!
ユウの両手に火が灯り、それは大きくなっていく。
そしてその火は、一瞬にして大きな鳥へと姿を変えた。
炎の鳥。魔法だ
アルツ「おおおおおっ!??!」
アルツが驚きながら喜んでいる。
ユウ「ははっ!まだまだ!」
炎で出来た鳥は、まるで自我を持っているかのように空を飛び回る。
そしていつしか、鳥は雷を纏っていた。
バチバチッ!!
雷属性を付けた。
アルツ「す、げえ!!すげえ!!カッケェよ兄ちゃん!」
ユウ「ふっ、まだ行くぞ!」
鳥は序々に速くなっていく。
・・・今は朝。このままではちょっとムードがな・・・
よし。
闇属性を使い、光を遮る結界をはった。
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