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目を覚ますとそこは白をベースとした綺麗な部屋だった。
・・・?
あれ?何処だ此処?
俺は確か・・・起きて、風呂入って、ゲームして、学校に・・・
記憶が途切れてる?
いや、違う。急な浮遊感が襲ってきたんだ。
「こんばんわ」
ユウ「・・・?こんばんわ」
横から声をかけられ、そっちを向くと、天使が居た。
・・・い、いや、冗談を言っている訳じゃない。
見たことの無い程に整った顔、綺麗な髪。
真っ白な翼に神々しい雰囲気。
それらを見て第一に思ったことが、天使。
「私は『神』様の補佐をしている第一天使、ルーラ。貴方は?」
ユウ「ユウ・・・です」
神・・・神様・・・補佐、第一天使・・・
訳がわからない。目の前で、理解が及ばない事態が起きている気がする。
ルーラ「混乱しないで・・・は、無理な話ですね。ですが、時間が余り有りませんので話を続けさせて頂きます。」
ユウ「あ、はい・・・」
ルーラ「我々の敵、所謂邪神という神々。それらの部下が世界神に襲い掛かり、ある能力─対象を殺す魔眼を使用しました。
そのまま世界神がそれを受けていれば、貴方は死ぬことは有りませんでした。
ですが、それを受けてしまえば世界が壊れてしまう。
世界神は自分の世界に住む命を身代わりにし、生き延びました。それが、貴方と貴方のご親友・・・ユウさんと、ユウキさんです。
ユウキさんは先に、自分のこれからの人生について決めて頂きました。
ひとつ。地球とは異なる異世界へと降り立つ事。
ふたつ。輪廻に廻る事。
ユウキさんは一つ目の、異世界へ降り立つ事を選びました。そして話の結果、勇者としてその世界を守る役目を受けてもらいました。
貴方はどうしますか?」
言葉から感じられる、安心感。優しい口調、聞き逃しのない声、言葉。
それらが自身の把握能力を高めてくれた。
ユウ「俺も異世界に、行きたいです。」
ルーラさんは優しく微笑み、頷き言葉を続ける。
ルーラ「では、貴方は転生という形で異世界へと降り立って貰いましょう。何か、希望はありますか?種族は龍が良い、や力が欲しい。など、ある程度の事なら叶えるようにと言われています。」
ユウ「そんなの、良いんですか・・・?」
ルーラ「はい。『神』様の気紛れです。運が良かったですね」
ニコリ、と優しく微笑むルーラさん。
顔が熱を帯びていくのが、自分でもわかる。
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